愛知県の中央部、三河地方に位置するみよし市は、名古屋市と豊田市にアクセス良好なベッドタウンです。(株)東洋経済新報社の「住みよさランキング」では、毎年上位にランクインしていて、2010年には全国1位を獲得するなど高い評価を得ています。
その背景には、自動車産業が盛んな豊田市に隣接していることからトヨタ自動車関連の企業が多数所在していることがあります。税収が安定していることを背景に、福祉や子育て支援制度が整備されています。
市の中部には三好池、北部には隣接する日進市と東郷町にまたがる愛知池などの水辺があり、水と緑に恵まれた豊かな自然環境も大きな魅力。三好池は花火大会、愛知池はボートの全国大会が開催されるレジャースポットとしても知られています。
こういった生活環境の良さによって、みよし市の人口は昭和30年から一貫して増加を続けています。愛知県内からだけでなく、東京・大阪といった大都市圏からの人口流入もあり、子育て世帯も多いため、地域の活性化に繋がっています。
この記事では、生活利便性の高さと豊かな自然を兼ね備えた「ちょうどよい街」みよし市の魅力をご紹介します。
みよし市の中央を横断する国道153号線は、西は名古屋市、東は豊田市方面へ続いています。この道は江戸時代に中山道の脇道として栄えた旧街道「飯田街道」が元になっており、この地域が古くから交通の要衝であったことがうかがえます。
市の北部には、市を北西から南東に横切る東名高速道路の「東名三好IC」があり、名古屋中心部の「丸の内IC」まで約30分でアクセスすることが可能。豊田市の「豊田IC」までは約5分ほどです。
公共交通機関では、市の北部を名鉄豊田線が横断しており、「黒笹」駅と「三好ヶ丘」駅があります。豊田線は「赤池」駅で名古屋市営地下鉄鶴舞線と連絡しているため、ダイヤによっては乗り換えなしで名古屋市中心部へアクセスすることが可能です。みよし市の中心部から直通の名鉄バスが「赤池」駅まで運行しており自動車に乗らない世帯にも便利です。
遠方へのお出かけは、新幹線「こだま」の停車駅である「三河安城」駅が便利で、約30分でアクセスすることができます。「名古屋」駅もほぼ同じ所要時間のため、行先や新幹線の種別に応じて使い分けると良いでしょう。さらに、中部国際空港までは車で約50分程度です。国内外への出張やお出かけが多い方にとっても、非常に便利な立地です。
みよし市内と近郊には、国道153号線沿いに大型ショッピングモールが3箇所もあります。
市内には、国道153号線沿いに「アイ・モール三好」の愛称で親しまれる「イオン三好店」があります。イオン直営のフロアに加え、ヤマダ電機、トイザらス、無印良品など約70の専門店があり、映画館「MOVIX三好」も併設しています。
スーパーは8時から23時まで営業しているため共働き世帯も使いやすい点が魅力。フードコートも充実しており、家族連れで1日楽しむことができます。キッズスペースや遊び場も設けられていることも子育て世代には嬉しいですね。駐車場も広く、2500台が収容可能ですが、週末は満車になることもあります。
みよし市に隣接する東郷町には地域最大規模の商業施設「三井ショッピングパーク ららぽーと愛知東郷」があります。約200の店舗があり、ファッションやグルメのほか、子育てファミリー向けのサービスやエンターテインメントも充実しています。
みよし市に隣接する日進市には映画館「TOHOシネマズ赤池」を併設した「プライムツリー赤池」があり、こちらも人気のショッピングモールです。店舗数は約180店で、ファッション、グルメ、雑貨、サービスなど多彩な店舗がそろっているほか、イベントスペースなども充実しています。
これらの他にも、みよし市内には普段使いに便利なスーパーが点在しています。東名三好ICの近くにある大型店の「ベイシア三好店」は衣食住を幅広く扱っており、売り場面積が大きく品ぞろえが豊富。クリニックやヘアサロン、100円ショップなどの専門店も入っています。
みよし市内とその近郊には、魅力あふれる個人経営の飲食店が点在しています。その中から人気のお店をご紹介します。
みよし市内の少し奥まった住宅地内にある「Halleloo Garden(ハレルゥガーデン)」は、生花以外(アートフラワー・プリザーブドフラワー・ドライフラワー)の専門店とランチが楽しめるカフェ。色とりどりのお花の中でオーナーお手製の手の込んだ料理が楽しめる隠れ家的なお店です。
三好市役所の向かいにある「Omusubi + cafe OMU」は、米・塩・海苔といった素材へのこだわりがあふれるおむすび専門カフェ。店内はお子さま連れも利用しやすい暖かい雰囲気で、ランチタイムにはお味噌汁や日替わりのお惣菜がつくセットもあり、テイクアウトのランチパックも人気です。
みよし市の魅力は、なんと言っても水と緑に恵まれた豊かな自然環境です。
市の中央に位置する「三好池」には、カヌー競技場が整備されており、市の主催によるカヌー体験会なども開催されています。池のほとりには桜の名所としても有名な「三好公園」があり、遊歩道が整備されています。
毎年8月には木曽の水に感謝して行われる「三好池まつり」が開催され、10万人以上の観光客が訪れます。数百の提灯を灯した船が三好池を巡り、池の中央から打ち上げられる幻想的な花火が水面に美しく映える光景は圧巻です。
市の北部には東郷町・日進市にまたがる「愛知池(東郷調整池)」もあります。池の周囲に整備された歩道では、お散歩やジョギングを楽しむ人の姿が数多く見られます。
豊かな自然環境と土地に恵まれたみよし市は、果物の特産物が多いことでも知られています。「みよしぱくぱくファーム」ではいちご狩り、「ファーム水野」ではブルーベリー狩りなど、家族そろって季節の果物を楽しむ機会にも恵まれています。
みよし市に隣接する東郷町に足を伸ばせば、1929年開設の「名古屋ゴルフ倶楽部和合コース」があります。名門のゴルフコースでプレーできることはもちろんのこと、男子のプロゴルフトーナメントが開催されるため、プロのプレーを間近で観戦できることも魅力の一つです。
ファミリー世帯にとっては、みよし市ののどかな住環境に加えて、子育て支援政策が充実していることも大きな魅力です。
みよし市は、(株)東洋経済新報社の2024年度「住みよさランキング」の「富裕度」で全国1位にランキングされています。この財政力の高さを活かし、独自性の高い子育て支援施策に力を入れています。2024年10月からは全国的に児童手当が改正され、所得制限なしで18歳まで児童手当を受給できるようになりましたが、みよし市では全国に先駆けて所得制限の撤廃、支給対象の拡充などに取り組んできました。
また、他自治体に先駆けて、電子母子健康手帳を同市が提供する子育て応援アプリ「みよぴよ」を導入するなど、ICTを活かした子育て世代へのサポートに力を入れています。なお、「みよぴよ」では、予防接種のスケジュール管理、保育園の空き状況の確認、子育て支援施設や小児科の検索なども可能です。
みよし市は水と緑に囲まれた自然豊かな環境と、名古屋市や豊田市への良好なアクセスを兼ね備えたバランスの取れたエリアです。
さらに、全国トップレベルの財政力を活かした住民への公共サービスが充実しており、中でも子育て支援が充実していることは特筆点と言えるでしょう。人口の増加が今後も続くと予測されているため、「住みよさランキング」での評価が示す通り、さらに住みやすいエリアとなっていくことが期待できそうです。