さあ、夏がやってくる

ヴァイキングたちのLagom

6月も中旬になると、スウェーデンでは夏の休暇をどう過ごすかという話題でもちきりになる。
多くの人たちは、太陽の下で自然と親しむ時間を楽しむのだが、中でも皆が憧れるのは、サマーハウスで過ごす夏だ。
特に湖畔のサマーハウスの人気は高い。湖で泳いだり、釣りをしたり、水辺で日光浴をしたり…
テレビも携帯もなく、そこにあるのはまぶしい太陽と、美しい自然だけ。家族だけでのんびり過ごす夏は、忘れられない記憶となる。
摘んできたベリーでジュースを作ったり、家族で他愛もないおしゃべりを楽しんだり。
大人も子どもも、夏が終わる頃にはまっさらな気持ちになって街に戻る。

夏の味覚

誰よりも、夏を楽しむ

スウェーデンの夏の風物詩の一つにザリガニパーティーがある。
屋外に置かれたテーブルに、たっぷりのディルと一緒に茹でたザリガニが山のように積まれ、ザリガニ柄の紙ナプキンやエプロンが並べられる。
近所の友人と声を掛け合って集まることもしばしば。酒宴の歌を歌い、踊り、時間を忘れて夏の味覚に酔いしれる。
新じゃがや、フレッシュなイチゴのデザートなど、夏の味覚がずらりと並ぶ。
スウェーデンでは8月にザリガニ漁が解禁になるため、夏に食べる習慣ができたのだとか。
この季節、マーケットには生のザリガニや茹で上げたザリガニが出回り、
スウェーデンの人たちはワクワクしながらザリガニパーティーの予定を立て始める。

我が家で夏を楽しもう

私のミューシグって?

無邪気に夏を楽しむスウェーデンの人たちのように、もっと自然に、家族で夏を楽しもう。今日はウッドデッキでピクニック。
キャンドルを灯して、家族で語らう夕暮れ。ファミリールームで夜が更けるまでトランプ大会…。
テレビや携帯の電源をOFFにして、自然体で過ごしてみれば、いつもと違う、自分の笑顔に驚くはずだ。
子どもたちと庭や家の手入れをするのもいいし、ただ太陽の下で何もせずのんびりするのもいい。
大好きな我が家で夏を思い切り楽しむ方法は、数えきれないくらいたくさんあるのだから。

自然に寄り添いながら自分らしく暮らす

「mjuk in JAPAN」
スウェーデンに学んだ、幸せな家のあり方、ミューク。
特別なことはないけれど、自分らしくいられる居心地の良い空間、
時間を自分で作り上げる暮らし。
自然に寄り添いながら、そんな毎日を楽しまれている方々を、
北海道のスウェーデンヒルズに訪ねました。
それぞれの“ミューク”なひとときをのぞいてみませんか?

自然に寄り添いながら自分らしく暮らす

BACK NUMBER

  • スロイド

    スロイド

    スウェーデン語【バネ・外に走り出る】
    18歳になると、スウェーデンでは成人の仲間入り。 6月に行われる高校の卒業式は、日本の成人式と同様に、明るいお祝いムードに包まれます。 卒業式はutspring(ウートゥスプリング:外に走り出る)と呼ばれ、社会へ飛び込んでいく第一歩。 「独り立ち」への喜びと大人になる緊張感を胸に、卒業生たちはお祭り騒ぎで街を凱旋します。

  • スロイド

    スロイド

    スウェーデン語【手仕事】
    長い冬、家の中で過ごす時間が多いスウェーデンで、家庭内で行われていた「ものづくり」を指す言葉がスロイド(手仕事)です。 生活用品や衣類、インテリア、おもちゃ…オートメーションが進み、大量生産の世の中になった今でも、 スウェーデンの人たちは「自分でつくる」ことを 愛してやみません。心を込めて、時間をかけて、誰かのために… ずっと愛せるものをつくり出すことは、彼らにとってかけがえのない喜びなのです。

  • ナチュール

    ナチュール

    スウェーデン語【自然】
    森と湖の国スウェーデン。
    人々は「自然と共に」そして「自分自身も自然体で」
    という思いを持って暮らしています。
    自然はみんなのものであり、土地所有者の許可なく
    自然の恩恵を共有できる「自然享受権」という
    独特な権利も認められています。
    生活の一部、生き方の基盤となるキーワードです。

  • ソンマルストゥーガ

    ソンマルストゥーガ

    スウェーデン語【サマーハウス】
    夏を過ごす家—— スウェーデンのサマーハウスは、
    日本の「別荘」とは少し様子が異なる。
    日常の喧騒から離れ、生活の場を自分たちで
    一つ一つ作り上げながら、自然の偉大さを感じ、
    日々の生活に深く感謝する。ここで過ごす夏の時間は、
    スウェーデンの人々の「生きる力」の源となっている。

  • フェンステル

    フェンステル

    スウェーデン語【窓】
    スウェーデンの人たちにとって、
    窓は単なる「開口部」ではない。 光あふれる短い夏と、暗く長い冬がめぐる暮らしの中で、窓は「太陽の入り口」となったのだ。
    個性豊かに飾られた窓辺は、道行く人の目も楽しませ、街を、そしてスウェーデンという国を
    美しく彩っている。

  • ラゴム

    ラゴム

    スウェーデン語【ちょうどよい・ほどほど】
    ex:ほどほどが一番
    ヴァイキングたちが一杯の蜂蜜酒を回し飲みする時に、
    それぞれが自分にちょうどよい量を飲んで分け合った
    “Laget om(ラーゲット・オム)=仲間と分け合う“
    という言葉が語源とも言われる。
    多すぎず、少なすぎず、自分に合った物や量を良しとするスウェーデンの哲学を表す言葉。

  • フィーカ

    フィーカ

    スウェーデン語【お茶の時間、お茶をする】
    ex:お茶にしませんか?
    スウェーデン独自のコーヒーブレイク。コーヒーを
    意味するKaffeがひっくり返ってFikaになったと
    言われている。コーヒーと一緒に軽いパンやお菓子
    がセットになることが多く、スウェーデンの人々が
    大事にしている、心を通わせ合う時間。もちろん一人
    でのフィーカもOK。

  • ミューシグ

    ミューシグ

    スウェーデン語【心地良い場所・空間・時間】
    ex:ああ、ミューシグだね。
    のんびりと、心地よい状態を指します。一人でも、
    親しい人と一緒でも、自分の気持ちに素直になって、
    心の底からリラックス。スウェーデンの人々が大切
    にしている、暮らしのキーワードです。

SHARE

facebook

twitter

情報誌情報誌