スウェーデンハウスができるまで 新しいおはなし!

vol.3 強く快適な「木の家」の構造を知る【 床組編 】

スウェディちゃんが家族と暮らすスウェーデンハウス。
その家づくりには細やかな施工手順や作業の工夫があります。
大好きな自分のお家がどのようにつくられていくのか、
強さや快適さの理由を、ムース先生と一緒に探ります。

前回は、強い家を支える
強い基礎と床下の工夫を見てきたね。
今回からは、基礎の上に建つ「木の家」が
なぜ強くて快適なのか、
そのヒミツを学んでいくよ。

おさらいになるけど、
スウェディちゃんが
暮らす「木の家」は
床・壁・屋根からできている。
まずは床がどのような
構造になっているのか
を探ってみよう。

ムース先生

冬でも、床に座ったり寝転んでも、
とっても気持ちいいんだよね。
そのヒミツがわかるのね!

スウェディちゃん
木の家の構造

「木の家」を支える
強い床組

基礎ができたら、その上に建物を組み立てる工事を行います。まずは床組です。

  • 1基礎の上に、基礎パッキンを敷き、土台をアンカーボルトで留めつける
  • 2その上に、根太(床の構造材)を組む
  • 3グラスウール(断熱材)をびっしり敷き詰める
  • 4分厚い構造用合板を貼る
  • という順で作業が行われます。

基礎についてくわしくはこちら

強い床組の基本は
骨太な構造材&分厚いグラスウール

1階の床組は、195mm×45mmの床根太を採用しています。

グラスウール説明 グラスウール説明

床組の作業は、建築現場で行われているんだ。
骨太な床根太をがっちりと組み、断熱材であるグラスウールを、
根太の間に隙間のないようぎっしりと敷き詰めて、
分厚い構造用合板を貼り、一体化する。
手作業で丁寧に行っているんだよ。

ムース先生

床の高い剛性で
タテ・ヨコからの力を受け止める

鉛直荷重と水平荷重 鉛直荷重 水平荷重

建物には2つの力がかかります。上から下に作用する「垂直の力」を鉛直荷重、横から受ける「水平の力」を水平荷重と言います。

1鉛直荷重

建物の自重や家具などにより、かかる力。

2水平荷重

地震や風圧により、かかる力。

スウェーデンハウスの床組は、床の構造用合板と枠組を
一体化して高い剛性と強さを備えている。
建物にかかる垂直の力も、水平の力も、強靭に受け止めて、
大きな外力を分散することができるんだ。

ムース先生

高い強度を実現する「モノボックス®構造」

モノボックス構造®
軸組構造

スウェーデンハウスは床・壁・屋根のそれぞれが面として高い剛性を備えており、かつ、それら6面を強固に一体化することで、家全体が1つの「堅い箱」のような「モノボックス®構造」になっています。そのため、もし地震や強い風などの力を受けても、その力を面で受け止めて、「堅い箱」のような家全体に分散させる高い強度を実現。建物の変形を抑えることができます。

地震からも守ってくれるんだ!
床が強いって、すごく大事なのね!

スウェディちゃん

足元からの快適をつくる〜気密・断熱の工夫〜

スウェーデンハウスでは、足元と直に接する床の快適性に配慮し、特に床の断熱性能を高く設定しています。その性能は床暖房なしでも快適なほどです。

足元から家全体を暖かく、快適に保つ理由

床と壁パネルの構造を見てみよう!

1
床下の外気温を伝えない床に200mm&密度の高い
グラスウール

床下は基礎パッキンによって全周換気をし、乾燥状態に保っています。その一方で、外気温の影響を室内に伝えないことが大事です。床には、密度16kg/m²、厚さ200mmのグラスウールを、隅々までびっしり敷き詰め、外気温の影響を遮断します。

※北海道エリアは220mm となります。
※エリアによりグラスウールの色が白となります。

床はもちろん、壁、天井にも
密度の高いグラスウールを、
適切な厚み(量)でバランスよく配置しています。
家全体を包み込んだグラスウールは、
まるで魔法瓶のように高い断熱性能を
発揮しているんだ。

ムース先生
床、壁、天井のグラスウール
グラスウールは
エコロジーな素材

グラスウールは、マイクロメートル(1/1000mm)単位のガラス繊維を綿状にしたもので、高い断熱性能を発揮します。また製造時にフロンガスを使用せず、主原料の80%がリサイクルガラスです。さらに製品になった後も、再生利用可能な循環型資源の特性を備えています。
※参考:硝子繊維協会

スウェーデンハウスという環境の中で、
最も優れた性能を発揮しつづける
断熱材がグラスウールです。
その優れた性能をおさらいしてみよう。

地球にやさしいのね!

スウェディちゃん
グラスウールの性能についてくわしくはこちら
2
床と壁の隙間をつくらない接合部の気密パッキンで、気密・断熱性能を発揮

床と外壁パネルの接合部に独自に施工しているのが、厚さ約3mmの気密パッキンです。床(外壁パネルの下部)にぐるりと貼り、その上にガイドレールを施工して、外壁パネルを立ち上げます。気密パッキンは指で押すと、ゆっくりと元に戻る柔軟な素材。壁パネル自体の重さで押しつぶすことで隙間をつくらず、優れた気密性能を発揮し続けます。

私のお家の床が気持ちいいのは、
やっぱりヒミツがあったのね。

スウェディちゃん
3
壁と壁の隙間をつくらない壁同士の気密性を高め、断熱ラインもつなげる

外壁パネル同士を隙間なくつなぐことで建物全体の気密性を高め、充填されたグラスウールを湿気から守ります。スウェーデンハウスでは、パネル同士の接合部の、小さな継目にまで断熱材を挟み込み、断熱ラインが途絶えないよう施工します。継目の上から防湿気密フィルムを重ね合わせて覆い、気密性を高めます。 【 隙間が多い家の場合 】 隙間が多い家の場合 【 スウェーデンハウスの場合 】 スウェーデンハウスの場合

防湿気密フィルム

気密性能は、断熱性能をきちんと発揮させたり、
計画的に換気するために重要な性能なんだよ。
隙間が多い家だと、冬、
暖かい空気は軽いから上へ動いて、
隙間からどんどん抜けてしまう…。
かわりに冷たい空気が入ってきて、
暖房してもいつまでも足元は寒い、
ということになってしまうんだ。

ムース先生
赤ちゃんとスウェディちゃん

足元が暖かいと、
ハイハイする赤ちゃんも
ご機嫌ね!

次回は強い「木の家」の壁と屋根について、
その強さのヒミツをもっと学んでいこうね。

ムース先生
ムース先生のまとめ

床組には、建物を支える強さと剛性がとても大事です。そして、足元は心地よさの要。どの季節も快適な室内環境を保つために、「分厚い断熱材で包み込んで外の温度を室内に伝えない」高い断熱性能と、「隙間をつくらない」高い気密性能が不可欠です。「木の家」スウェーデンハウスは、住まうすべての人が一年を通して快適で、安心して暮らせる家づくりを細部にわたり追求し、実現しています。