スウェディちゃんが家族と暮らすスウェーデンハウス。
その家づくりには細やかな施工手順や作業の工夫があります。
大好きな自分のお家がどのようにつくられていくのか、
強さや快適さの理由を、ムース先生と一緒に探ります。


スウェディちゃん、
前回はスウェーデンハウスが
建つまでの流れを見てきたね。
次からは、つくり方をもっとくわしく紹介するよ。
今回は基礎と床下について知ろう!
お家のいちばん下の部分、
家づくりはここから
スタートするのよね!
強い家は、強い基礎から
基礎は地面(地盤)と建物をつなぐ ベースの部分。建物の重さ(垂直の力)や、地震の揺れ(水平の力)を地面(地盤)に伝え、安定性を維持させる重要な役目を担っています。
前回のおさらいになるけど、
スウェーデンハウスの基礎は、強固な鉄筋コンクリート造。
「べた基礎」と「布基礎」があって、
地盤の状況に合わせて
最も適した基礎を採用するんだよ。

木のお家を支える
いちばん下は
鉄筋コンクリート造なのね!

「べた基礎」と「布基礎」は
それぞれ、どんな基礎なのかな?
「べた基礎」


「布基礎」


- 「べた基礎」とは
- 「布基礎」とは
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「べた基礎」とは
「べた」は建築用語で、全面にコンクリートを打つことを意味します。べた基礎は、建物の床下全面が鉄筋を入れたコンクリート基礎で覆われています。 ▲ 戻る
「布基礎」とは
「布」は建築用語で、水平に連続しているものを指します(布を使っているわけではありません)。布基礎は、建物の壁や柱に沿って必要な部分のみに鉄筋を入れたコンクリート基礎を施工します。
基礎の立ち上がり部分以外の地面には、防湿気密フィルムを敷いた上に、防湿コンクリートを打ちます。▲ 戻る


敷地の状況を調べ、
建物の構造計算をして、
どちらの基礎にするか
決めるんだ。

それじゃあ、
もっとくわしく
説明していくよ。
スウェーデンハウスの
骨太で頑丈な基礎
基礎で、骨格にあたるのが鉄筋です。中でも地震などに負けない粘り強さを発揮する「主筋」と呼ばれる太い鉄筋は、まさに家の屋台骨となるものです。
主筋(建物の加重を支える主要な鉄筋)の直径は16mm、コンクリートの呼び強度(圧縮強度)は27N/㎟、基礎幅(立ち上がり幅)は150mm です。


基礎と建物を、
強固に一体化する「接合金物」
基礎のコンクリート部には、建物としっかり緊結するために、2種の接合金物「アンカーボルト」と「ホールダウン金物」が埋め込まれています。



アンカーボルトとホールダウン金物は、
強度が保たれるよう、適切な
位置と本数が設置されます。




基礎と建物をしっかり固定する
構造をみてみると…
アンカーボルト
土台をコンクリートの基礎と緊結する金物です。地震の時に基礎と建物がズレたり浮き上がるのを防ぎます。先端が傘状になっているので、引き抜きにくい形状です。 × 閉じる
ホールダウン金物
基礎と土台と木質壁パネルをつなぐ金物です。先端は傘状で、引き抜きにくい形状になっています。建物の外周に設置し、地震などによって水平の力がかかった際、建物の隅が浮き上がろうとする力に対し、アンカーボルトと相まって、より大きな力で耐えることができます。× 閉じる
帯金物
スウェーデンハウスの強さをより確かなものにしている接続金物で、外壁パネルと床組、1階と2階を強固につなぎ、面として一体化します。全ての壁パネルの両端に用いるので、家全体に使用する数が圧倒的に多くなります。

スカート合板
土台と外壁パネルの下枠を面で留めつけることで、耐震性をさらに高めます。× 閉じる
アンカーボルトで基礎と土台を緊結し、さらにホールダウン金物で基礎と土台と1階の壁を緊結します。
地震や台風などの自然災害に
負けない家を実現するため、
「接合金物」は、基礎と建物を固定する
強靭な力を発揮しているんだ。

地震はこわいけど、
私のお家は守ってくれる!

地震で、建物が
「浮き上がろうとする力」とは?
地震が発生し、横揺れで家が揺さぶられると、水平方向だけでなく図のように、垂直方向にも大きな力がかかります。これが、建物を基礎から「浮き上がらせようとする力」。もしも基礎と建物が緊結されていないと、建物だけが浮き上がってしまい、倒壊などの大きなダメージを受ける可能性が高くなります。

地震により、建物の隅に「浮き上がろうとする力」が発生。建物が基礎から引き抜かれるようにして、倒壊する危険度が高くなります。

家を守り、長もちさせる床下の工夫
地面に接している基礎と床下の部分は、常に乾燥状態をキープしておくことが大切です。幾重もの湿気対策を施し、建物の耐久性に影響を及ぼすダメージを防ぎます。
1.防湿フィルムで防ぐ
地面からの湿気は、防湿気密フィルムを敷いて防ぎます。


2.基礎パッキンで通気する
さらに床下を乾燥状態に保つために、基礎と土台の間に基礎パッキンを施工し、床下の全周換気を行います。
基礎パッキン工法は、
床下を湿気から守るだけでなく、
乾燥を嫌うシロアリを
寄せつけにくい
環境づくりにも有効なんだ。

見えないところを
ジメジメさせない
工夫がわかった!

3.土壌処理をする
さらなるシロアリ対策として、布基礎の場合は基礎や配管の立ち上がり部分を中心に防蟻薬剤による土壌処理※を行い、防湿コンクリートでシロアリの侵入を防ぎます。
※北海道エリアはオプション工事となります。
濡れた状態の木材は、腐朽菌やカビ、
さらにシロアリが発生しやすくなる。
そうなると木材を腐朽させたり
食害で劣化させてしまい、
建物の構造に深刻なダメージを
及ぼしてしまうことに…
だから床下を乾燥状態に保つことは、
とても大事なんだ。
スウェーデンハウスの基礎は、
とても強くつくられていて、
工夫もいっぱいあることがわかったね。
次回は基礎の上、「木の家」の
強い構造について学んでいこう。

大好きなお家のことを
いろいろ知るのは楽しいな!

いつまでも安心して快適に住める家づくりの要の一つが、頑丈な基礎。それは建物の安定性を支え、地震や台風などの自然災害から守り、建物の耐久性にも大きく影響を及ぼすからです。スウェーデンハウスの基礎工事は、約1カ月ほどかけて丁寧に正確に施工します。地盤の状態に合わせた骨太で頑丈な基礎、建物と緊密に一体化させた高い耐震性、乾燥状態に保たれた床下…見えないところで、家と住まう人をしっかりと守り続けているのです。