ウフフの我が家

気が付けば、スウェーデンハウスを建ててはや18年。オーナーコピーライターのひとりごと。

メンテナンス日和①

暫く晴天が続くようだったので、重い腰を上げ、家族でウッドデッキのメンテナンスをした。そう、立ち上がるまでの腰は正直重い。道具はどこに仕舞ったっけ?まずは汚れを落とすんだよね?動画見て予習する?――頻繁に行うものではないから、何かと手際も悪く、お膳立てに時間がかかる。しかし、一旦取り掛かかると途端に面白くなるからメンテナンスって不思議だ。皆気づくと必死になって刷毛を動かしている。なんだか、ものも言わずに蟹を食べている時の、あの高揚と集中に良く似ている。早い話が「もう夢中」なのだ。終わった後の達成感も半端ない。見違えるようになったウッドデッキは、吹く風さえもピカピカしているようで、用もないのに外に出ては「新築みたい!」と悦に入っている。

「大切にしながら長く住み継げる家」をと誰もが家を建てる時にそう思う。けれどいくら大切にしたい気持ちがあっても、その家がメンテナンス不能な家ならそれは叶わぬ夢となる。例えば窓。スウェーデンハウスのような木製窓はメンテナンスをきちんとしていれば100年以上の耐久性があるけれど、アルミサッシ窓の寿命は長くても30年。メンテナンスしたくてもできないため、劣化したら交換するしか道はない。使い捨てとは残念すぎる。

メンテナンスって義務じゃなくて特権だ。「メンテナンスしなきゃいけない家」ではなくて、実は「メンテナンスができちゃう家」なのだ。大事にすればするだけ、味わいを増しながら長く住み継ぐことができ、次代に渡せる資産になる。

ピカピカになったウッドデッキで椅子に腰かけ、しみじみ思う。「こんな楽しいこと、頼まれたって他の人にやらせないわ」と。私の大好きなスウェーデンハウス。メンテナンスをするたび深まる愛情が、美しい木目の中に刻まれていく。

まあそうは言っても、次回のメンテナンス時期になったら、私はまた言うんだろう「あー、そろそろメンテナンスしなくちゃね」「バイト代払うから、誰かやってくれないかなあ」。
それもまた、いとをかしということで。
(つづく)