
気が付けば、スウェーデンハウスを建ててはや17年。オーナーコピーライターのひとりごと。

幼い頃、「先見の明」を「先見の目」だと思っていた。しかも間違いに気づいた後も、意味的におかしくないし、むしろ「目」の方がいいんじゃないかと、不遜なことを考えていた。「明」という字には力・能力、そして賢さを表す、深い意味があるとも知らずに。
さて、この春で我が家は築17年目に入る。今年で40周年を迎えるスウェーデンハウスさんは、当時実績が20年ちょっと。「100年住み継げます」「50年間定期検診します」と言われても、ビッグマウスとしか聞こえない。他にも、高気密・高断熱、3重の木製サッシ、ファミリールーム、24時間換気…どれをとっても目から鱗で、「それ、本当?」だ。大々的にCMをやっているような大手ハウスメーカーは、そんなこと一言も言ってないじゃないか?――ただ、「弊社の歴史は浅いですが、北欧住宅の歴史は何百年も続いています」という言葉と、包み込むような暖かさが心に残った。
北欧の住哲学 に出合い「真の豊かさのために、日本住宅もこうあるべき」と、創設者の皆さんが北欧住宅を日本の気候・風土に合わせて改良し、販売し始めた頃、オーバースペックだと揶揄されたという話も頷ける。17年前どころではない。40年も前なのだ。使い捨て文化に慣れた日本人にその志を理解してもらうのは並大抵の努力ではなかったはずだ。
入居して数年後、CMで高気密・高断熱という言葉を聞くようになった。更に数年後、ファミリールーム的なスペースの訴求が始まった。そして今、「3重窓が家を変える」的なCMを目にしながら、遅いお目覚めですねと思う。震災、環境問題、コロナ禍…いろいろなことが起こったけれど、スウェーデンハウスはその在り様を変えずにきている。変える必要がないからだ。
「先見の明」とは先を見据える力のことだ。しかし先駆者はいつも揶揄され、否定され、志半ばで道を諦めてしまうことが少なくない。ブレずに、愚直に、今日まで頑張ってきてくれたスウェーデンハウスさんに感謝したい。
そして、そんなスウェーデンハウスを選び、快適に暮らせている私たち、オーナーの皆さんの「先見の明」にも、乾杯!