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Column from Sweden

12ヶ月の美味しい話

第62回
Tunnbröd(トゥンブロード)薄焼きパン

ジャガイモが主食のスウェーデン。でも、それ以上に食べられているのが種類も豊富なパン類です。
ライ麦の硬焼きパン「Knäckebröd(クネッケブロード)」はスウェーデンの代表的なパンとして知られていますが、他にも伝統的なパンがいくつかあります。
クネッケブロードと同じく古くからスウェーデンの人たちに愛されてきたパンが「Tunnbröd(トゥンブロード)」。Tunn=薄い、bröd=パンと言う、その名のごとく数ミリの薄さに伸ばして焼く北部地方の代表的なパンで、表面に先の尖った凸凹がついた麺棒で点々のへこみを作ります。こうすることで、パン全体がピタパンのように膨らまず、プツプツとした独特の模様に焼き上がります。
手作りのTunnbrödは、薪の石窯に入れて高温で数分のうちに焼き上げます。現在でも一部の地域では伝統行事として行われていますが、昔は地域の共有施設である石窯を据えたパン焼き小屋で、年に数回(大抵は2回)皆が1年分のパンを焼いていました。
焼き上がったホカホカの薄焼きパンは、バターを塗るだけで最高のご馳走になります。
マッシュポテトとソーセージを入れてくるくると巻いた、薄焼きパンのホットドッグは人気のファストフード。他にもツナやサーモンとサラダを入れて巻くロールサンドも簡単なランチのひとつです。
さすがに石窯で焼くことはできませんが、フライパンでも簡単に焼けるTunnbrödのレシピをご紹介しましょう!

=========レシピ=========

<材料>

*** Tunnbröd 6枚程度 ***
・バター・・・25g
・牛乳・・・60ml
・水・・・60ml
・塩・・・ひとつまみ
・グラニュー糖・・・20g
・シロップ・・・25g(アガペシロップやメープルシロップで代用可)
・ドライイースト・・・4g(大さじ1/2)
・ベーキングパウダー・・・小さじ1/4
・ライ麦粉・・・85g
・薄力粉・・・85g
・フェンネルパウダー・・・小さじ1/2

<作り方>

①バターを鍋に入れて火にかける。溶けてきたら牛乳と水を入れて37℃になるまで冷ます。
②①の鍋に砂糖とシロップを入れて、溶けたらライ麦粉とフェンネルパウダーを入れてダマがなくなるように混ぜる。
③ボウルに小麦粉、ドライイースト、ベーキングパウダーを入れて混ぜ合わせたら、②の生地を入れて、よく混ぜ合わせ、こねる。※かなり緩い生地になります
④ボウルにくっつかなくなるまで生地をこねたら、30分ほど寝かせる。
⑤生地を60g前後に分けて丸める。
⑥小麦粉を多めにはたいた台の上で、丸めた生地を伸ばしていく。
⑦薄さ2mmくらいまで伸ばしたら、最後に凸凹の麺棒(なければフォーク)でへこみをつける。
⑧熱した鉄のフライパンに⑦を乗せて両面2分ずつ焼いたら、網などの上に置いて冷ます。

<食べ方>

*** スモークサーモンで作るおしゃれなフィンガーフード ***
〈薄焼きパンのサーモンロール〉
①サワークリームにホースラデッシュを合わせておく。
②薄焼きパンに①のサワークリームを塗り、スモークサーモンを敷いて、お好みでサニーレタスやルッコラなどをのせる。巻き寿司を作る要領で端からくるくると巻きあげたら、ラップに包んでしばらく置いてなじませる。
※そのままかぶりついても良いですが、2~3cmにカットして盛り付けるとおもてなしの前菜にもなります。レモンとディルを添えて召し上がれ!

見瀬理恵子(イラストレーター)

ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)

大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。

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