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Column from Sweden

北欧の暮らし

第35回
スポーツ休暇

2月になると雪の積もる日が増え、日照時間も少しずつ長くなります。
外は随分明るくなり、春に近づいていることを実感しますが、まだまだ冬の真っただ中。
気温の低い日が続くと湖の氷が厚くなり、ストックホルムにあるメーラレン湖ではスケートでツーリングをする人たちをよく見かけます。
氷点下でも晴れた日には、清々しい気分でウィンタースポーツを楽しむ事ができるのが真冬の醍醐味といえるでしょう。
スウェーデンの学校では、2月に1週間のスポーツ休暇があります。
元々は学校の暖房費を節約するために、と1940年に制定されたのですが、その後ウィンタースポーツを楽しむ休暇へと変わっていきました。
スウェーデンでは、スキーといえばクロスカントリースキーが主流ですが、休暇中は北部の山岳地帯や遠出をしてスイスのアルプスでアルペンスキーを楽しむ人もいます。また、Mora(モーラ)地方では、Wasaloppet(ヴァーサロッペット)という世界一古く、世界一距離が長いクロスカントリーの大会が行われ、世界中から多くの参加者が集まります。

写真:ストックホルムにあるメーラレン湖上をスケートする人たち

・・・・スウェーデンのバレンタインデー・・・・

スウェーデンでは2月14日のバレンタインデーを、Alla hjartans dag(アッラ・イェッタンス・ダーグ)「みんなのハートの日」と言います。
日本のように女性が男性に愛の告白をする日ではなく、みんなが愛を伝える「ハートの日」なのです。ですから男性からも女性からも、そして友人や家族の間でも、プレゼントや花を贈ったりします。
プレゼントで一番多いのは、レストランで食事をすることだそうです。
普段からチョコレートを贈る習慣のあるスウェーデンではこの日、チョコレートの替わりに真っ赤なハート形をしたグミのお菓子をプレゼントすることも多いです。そのほかに真紅のバラの花を贈る人も多く、この日は国じゅうで400万本以上のバラの花が売られるそうです。日本ではチョコレートショップに長い列ができますが、スウェーデンではフラワーショップが大忙しの1日となります。

写真:バレンタインデーにプレゼントする真紅のバラとハートのグミ

・・・・春を待つお菓子「セムラ」・・・・

復活祭はスウェーデン語でPask(ポスク)といいます。本来はキリスト教の行事なのですが、スウェーデンでは春を迎えるお祭りとしてとらえられています。イエス・キリストの復活を象徴する卵がアイコンとして用いられるのはスウェーデンでも同じですが、カラフルに色づけされた鳥の羽根を付けた白樺の枝がスウェーデンならではのポスクのシンボルになっています。
昔は復活祭の前に7週間の断食をする習慣があり、断食が始まる前日に栄養をつけるために、カロリーの高いSemla(セムラ)というパンを食べていました。今では断食をする人はほとんどいなくなりましたが、「セムラ」を食べる習慣はしっかりと残っています。
1月半ばになると、街中のベーカリーやケーキ屋で「セムラ」が売り出され、毎年各新聞でNo.1が発表されるほどの国民的なお菓子になっています。
セムラを見かけると、「ようやく春がやってくる!」と、人々の心が明るくなります。
2017年は2月28日がセムラの日、「Fettisdag(フェットティースダーグ)」になります。

写真:普通より小さめのミニセムラ

見瀬理恵子(イラストレーター)

ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)

大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。

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