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Column from Sweden

北欧の暮らし

第30回
秋の産地直送市

夏の短いスウェーデンでは国産の野菜が手に入りづらく、8月から10月にかけて開催される産地直送市がとても賑わいます。地元農家の人たちがその日の朝に収穫した野菜、森で採れるベリーやキノコ、手作りジャムやハチミツ、新鮮なハーブなどがあふれんばかりに市場に並びます。産地直送市には2つの決まりごとがあり、1つは生産者が販売すること、2つは開催地から250km圏内に生産地があることです。生産者を明確にするため、ジャムやソーセージなどの加工品も、その原材料の生産者が販売します。また、輸送距離を制限することでも環境に配慮しています。産地直送市は2000年にストックホルムで始まり、2015年には全国で22箇所に増えました。味が濃くて美味しい有機野菜の人気は高く、どこの出店も朝から長い行列となります。店頭に並ぶ野菜が州ごとに異なるのも季節感があり、産地直送市は秋の風物詩になっています。

写真:日本の栗カボチャに似たカボチャ

・・・・ローセンダールガーデンの収穫祭・・・・

収穫の季節である秋には、あちこちで収穫祭が開かれます。ストックホルム市内にあるローセンダールガーデンの2016年の収穫祭は9月9日から11日に開催される予定です。フラワーガーデンにはたくさんの人が訪れ、ハサミを借りて自分で好きなだけコスモスなどの花を摘み、花の重さの分の代金を支払います。ガーデン内には採れたての野菜も並びます。石窯で焼かれるパンが美味しいローセンダールベーカリーの出店もあり、ガーデンではピザやアップルケーキが販売されます。パンやケーキは、ふつうのオーブンに比べて焼き上がりが香ばしく、さらにアウトドアでいただくと格別な味わいです。収穫祭には家族連れも多く訪れるため、子どものためのワークショップもあります。家畜や野菜の手入れ法など、子どもにもわかりやすく説明されたブースもあり、秋のひとときを家族で楽しみます。

写真:ガーデン中がイベント会場に

・・・・カラーラン ストックホルム大会・・・・

夏から秋にかけては、フルマラソンやハーフマラソン、ミッドナイトランが開催され、その参加者が増えているようです。特に面白いのは、「カラーラン」という走りながら色づくしになる5キロレースです。1キロごとにカラーパウダーが用意され、そこを通過すると賑やかな音楽とともに、ランナーたちはカラーパウダーを全身に浴びます。カラーランは早くゴールすることを競うのではなく、走りながら色づくしになることを楽しみます。千人もの参加者たちが1キロごとに頭のてっぺんからつま先まで色づくしになり、カラフルな人々が集まるゴールは、最高潮に盛り上がります。参加者にはふたつの決まりがあり、1つは白い衣服でスタート地点に立つこと、2つはゴールするまでの間に全身が色づくしになっていることです。2016年のストックホルム大会は、9月17日の17時からスタートです。

写真:千人以上が参加するカラーラン

山本由香(デザインコンサルタント)

ライター:山本由香(デザインコンサルタント)

1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2005年に「北欧スウェーデンの幸せになるデザイン」の出版を機に、ストックホルムにてswedenstyle社を起業。執筆や日瑞企業のコーディネートをはじめ、スウェーデンデザイン、文化を日本にソーシャルメディア等を使い広く発信中。

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