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Column from Sweden

北欧の暮らし

第27回
Sveriges Nationaldag(スウェリエス・ナフォナルダーグ)/スウェーデンのナショナルデー

スウェーデンでは6月6日を「ナショナルデー」として祝います。 
1523年のこの日、建国の父とも言われるグスタフ・ヴァーサがスウェーデン国王に就任したことと、1809年の同じ日に憲法が制定されたことから、1983年正式にこの日が「ナショナルデー」と定められました。それまでは「国旗の日」、または「グスタフの日」と呼ばれていましたが、祝日になったのはずっと後の2005年からです。
スウェーデンの国旗が初めて王宮に掲げられた1873年当時は、国旗は特別な存在で、
現在のように一般的になったのはそんなに遠い昔のことではないようです。
今では黄色と青の国旗は、スウェーデンの日常の風景にすっかり溶けこんでいます。
そして6月6日には国じゅうが黄色と青で埋めつくされます。

*野外博物館スカンセンで行われる祝祭に向かう王室パレードの様子は、こちらで見られます。
https://youtu.be/DRP9xUV-MbM

・・・・高校の卒業式・・・・

6月が学年末にあたるスウェーデンでは、卒業を控えた高校生のスケジュールは、行事やパーティでびっしり。生徒の両親は夕食会に一度招待されるだけで、ほとんどは生徒が自分たちでプランを立てて運営します。さすが自立を推進するスウェーデンの教育だなと感心しますが、卒業式に親が参加できないのはちょっと残念です。卒業式当日、家族は幼い頃の写真を貼ったプラカードを掲げ、卒業生が校舎から出てくるのを校庭で迎えます。プラカードはその日まで秘密にしてあるので、卒業生たちはどんな写真が貼られているのかドキドキしながら自分のプラカードを探します。無事探し当てて家族と記念写真を撮ったら、卒業生たちは白樺の枝を飾ったトラックの荷台に乗り込み、お酒をかけあいながら大声ではしゃぎ街中を凱旋します。そしてそれが終わると、今度は家族とのパーティのために自宅へと急ぎます。こうして感傷に浸っている間もないほど慌ただしく、高校生活の最後の1日を締めくくります。

・・・・夏至祭と不思議な力・・・・

夏至祭は1年で一番日照時間の長い夏至の日を祝うお祭りです。
その象徴でもある「Midsommarstang/ミッドソッマルストング」(ミッドサマーのポールという意味)は白樺の葉っぱと野の花で飾られ、各地域の大きな広場に立てられます。人々はその周りで手をつなぎ歌いながらフォークダンスを踊ります。
このポールは別名「メイポール」とも呼ばれますが、「メイ」とは5月のことではなく、葉っぱで飾ることを意味する言葉だそうです。そのため夏至祭は、豊作を祈って畑にポールを立てたところから始まったとも言われています。
昔から夏至の夜には神秘的な力がはたらくと言われ、この日に摘んだ薬草には特別な効果があるのだとか。
また「夏至の夜に7種の草花を枕の下に入れて眠ると夢で将来の伴侶に出会う」ともいわれ、草花で未来を占っていた古い習慣が、今もこのような形で残っています。 
他にも、「夏至の朝露のなかに裸で寝転がると健康でいられる」とか、
「夏至祭で作った花冠をクリスマスまでとっておいて、お風呂にいれると冬の間中健康で暮らせる」とか…
夏至には不思議なパワーがたくさんあるようです。 

見瀬理恵子(イラストレーター)

ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)

大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。

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