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Column from Sweden

北欧の暮らし

第26回
待ちに待った新緑の季節の到来

5月は待ちに待った新緑の季節です。桜は満開となり、木々が成長する様子が毎日見てとれます。花も咲き始めるため、夏が少しずつ近づいていることを感じます。このころから人々は外で過ごす時間が長くなります。冬の長い北欧にとっては、5月から9月までが太陽の光を十分に浴びられる季節なので、天気のいい日には外に繰り出して、日光浴を楽しみます。自然に囲まれた場所にある、レンタルガーデン「コロニーロット」ではたくさんの花が咲き始めます。4月下旬のあたたかくなり始めたころにコロニーロットを耕し、このころには新しい苗木が少しずつ育ってきます。散歩にも最適なこの季節には、まるでユートピアのようにどこもかしこも美しく見え、北欧でもっとも美しい季節がやってきたことを心の底から実感します。

写真:ルーマ公園の満開の桜

・・・・子どもたちのチャリティー、「マイブロンマ(Majblomma)」 ※マイブロンマはチャリティーの名称です。・・・・

すっかり春らしくなる5月は、1907年から続く子どもたちのチャリティー「マイブロンマ(5月の花という意味)」の季節で、毎年色違いの5月の花のブローチが販売されます。2016年の花の色は、花芯がピンクで花びらがブルーとパープルでした。マイブロンマはスウェーデンで最も大きな子どもの福祉のためのチャリティー活動で、全ての子どもたちが教育や医療施設、行事参加などの恩恵を平等に受けられるように支援することを目的としています。全国に650の組織があり、各組織から地域の学校、学童、家族などのネットワークを通して、子どもたちが販売を担います。自ら近所の家を訪ねたり、人だかりの多い場所で販売するのが特徴です。かわいい子どもたちが一生懸命売っている様子を見ると、買わずにはいられなくなりますね。

写真:メイフラワーを販売する子どもたちに配られるメイフラワーが入ったバッグ

・・・・ストックホルムにあるお茶室のオープンデー・・・・

ストックホルムにある国立民族博物館(Etnografiskamuseet)には、「瑞暉(ずいき)亭」と名付けられた日本の本格的なお茶室があります。露地と数寄屋造りの小間、水屋、書院造りの広間があり、5月から10月までの日曜日に茶道のデモンストレーションが行われます。暖房設備がないため、新緑から紅葉の季節までしか開けられませんが、窓からの美しい景色を楽しみながらお茶会が催され、毎年5月には茶室開きの日として一般公開されます。この日はお茶室でのお茶会をはじめ、お天気がよければ屋外での野点も披露されます。茶道に興味のあるスウェーデン人は多く、デモンストレーションはいつも満席となります。畳にすわったことがない人々が正座を体験し、初めて飲むさわやかな抹茶の味を楽しみます。

写真:お茶室「瑞暉亭」の外観

山本由香(デザインコンサルタント)

ライター:山本由香(デザインコンサルタント)

1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2005年に「北欧スウェーデンの幸せになるデザイン」の出版を機に、ストックホルムにてswedenstyle社を起業。執筆や日瑞企業のコーディネートをはじめ、スウェーデンデザイン、文化を日本にソーシャルメディア等を使い広く発信中。

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