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Column from Sweden

北欧の暮らし

第53回
ザリガニパーティー

ザリガニパーティは、スウェーデン人にとって夏の締めくくりの特別なイベントです。ストックホルム郊外にサマーハウスを持つレーナさんは、毎年ザリガニパーティを企画し、友人を招きます。ザリガニ柄のナプキンや三角帽、太陽柄の提灯は、パーティに欠かせないアイテム。家のまわりも室内も、ザリガニ模様のデコレーションでカラフルに彩ります。食べきれないほどのザリガニを準備するのは、ご主人のローランドさん。大皿にきれいに盛り付けて、最後にディルの花を飾ります。準備がほぼ整ったころ、友人たちが訪ねてきました。近くのサマーハウスに住む友人は、手土産を持ってやってきます。テーブルにつくと、誰もがお決まりのようにザリガニ柄の三角帽を頭にかぶります。ザリガニは、手づかみで大胆にいただきます。合間には、必ず酔っ払いの歌を歌って乾杯。ミニグラスに注がれたアクアビットというアルコール度数の高いお酒を飲みます。いつもはすました人々も、ここでは羽目を外して夏の終わりを楽しみます。

写真:ザリガニを盛り付けるローランドさん

・・・・ストックホルムにあるミシュランガイドの星付きレストラン・・・・

このところ、独創的な北欧キュイジーヌが世界的に注目されています。ストックホルムにも、ミシュランガイドの星付きレストランが少しずつ増えてきました。2018年3つ星を獲得し、もっとも注目されている「フランツェン/Frantzén」は、おまかせコース(3000sek/約4万円)のみの高級レストランです。肉料理が有名な「オアクセン/Oaxen」は、自然豊かなユールゴーデン島の一角にあり、2つ星を持つ高級店「クロッグ/Krog」に、カジュアルなビストロ「スリップ/Slip」が併設されています。「ガストロロジック/Gastrologik」は、革新的なアイデアで「ニューノルディックキュイジーヌ」と言われています。同じく1つ星を持つ「エクステッド/Elstedt」は有名シェフ、ニクラス・エクステッドのレストランで、客席から見える開放的なキッチンが特徴です。「寿司ショウ/Sushi Sho」は1つ星を持つ日本の江戸前寿司を出すカウンター席の寿司屋です。ヨーロッパで獲れた新鮮なネタを使い、東京と北欧スタイルの寿司を握ります。星を持つレストランはまだありますが、どこも予約を取るのが大変な人気ぶりです。

写真:オアクセンの外観

・・・・ストックホルム群島に立つ家・・・・

ストックホルムは群島に囲まれた街で、多くの島は車で行き来ができます。そのため、群島にある自宅から、市内に通勤している人もいるようです。夏の週末、群島に暮らす知人宅を借りている時、隣のプール付き豪邸に暮らすヨハンさんを訪ねる機会がありました。群島の家はサマーハウスのような家が多く、インテリアも簡易なものや手作りタイプをよく見かけますが、ヨハンさんの家はインテリアも豪華です。岩場の多い群島はでこぼこした土地がほとんどで、この家も地盤に合わせて設計されています。ここで暮らすのはヨハンさんと奥様で、成人した子どもたちは敷地内の別棟に住まわれています。ヨハンさんはここから毎日市内に通勤していますが、群島では広い敷地に家が持てるうえに、環境も素晴らしいのでとても満足しているそうです。ちょうど夏休み期間でしたが、群島暮らしにサマーハウスは必要ありません。ガーデニングが趣味の奥様も群島での暮らしを堪能されています。サマーハウスの環境にこだわりの自宅を持つことも、憧れの暮らし方の1つですね。

写真:ストックホルム群島の景色

山本由香(デザインコンサルタント)

ライター:山本由香(デザインコンサルタント)

1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2005年に「北欧スウェーデンの幸せになるデザイン」の出版を機に、ストックホルムにてswedenstyle社を起業。執筆や日瑞企業のコーディネートをはじめ、スウェーデンデザイン、文化を日本にソーシャルメディア等を使い広く発信中。

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