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Column from Sweden

北欧の暮らし

第55回
4年に1度のスウェーデン総選挙

2018年9月9日、4年に一度のスウェーデン総選挙がありました。今回の投票率は87.2%となり、4年前の総選挙よりも1.3%高くなりました。選挙権が得られるのは18歳からですが、高校生は学校選挙という模擬選挙を行い、学校の授業で選挙の疑似体験をすることができます。移民にも選挙権がありますが、スウェーデン国籍を持たない場合は国議会の投票権はなく、州議会と市議会のみになります。事前投票がとても簡単にできるため、事前に済ませる人も多いようです。私の場合は近所にある集会所で買い物帰りに済ませました。開票結果は、与党・社会民主労働党と緑の党に左翼党を加えた勢力が40.7%、穏健党・キリスト教民主党・中央党・自由党で構成する野党は40.3%となり、与党野党とも過半数には届きませんでした。その代わりに反移民を掲げるスウェーデン民主党は前回選挙の12.9%を上回る17.5%となり、国会に大きな影響力を持つこととなりました。スウェーデンでは2015年の難民流入を受けて社会保障制度などを巡る懸念が深まり、実際に暮らしていると難民受け入れの影響を目の当たりにすることも増えています。今後もスウェーデンの向かうべき方向から目が離せません。

写真:選挙期間になると街中に一斉に貼られる選挙ポスター

・・・・ローセンダールガーデンの収穫祭・・・・

秋は収穫祭の季節です。スウェーデン産の野菜が市場に並び、採れたての新鮮な野菜が買える貴重な季節です。スーパーマーケットの野菜に比べると多少高くなりますが、味も品質も保証されているので、いつも多くの人々で賑わいます。ストックホルム市内の自然豊かなユールゴーデン島にあるローセンダールガーデンでも、収穫祭にはガーデン内で採れたオーガニック野菜が販売されます。大きさがさまざまなキュウリやズッキーニ、にんじん、小ぶりのカボチャもあります。1つ1つの大きさが違っても値段はどれも同じなので、いちばん美味しそうな野菜を選んで買い物袋へ。一緒に売られていたハーブ入りのオリジナルバターや焼きたての野菜入りパンが温かく美味しくて、つい買ってしまいました。ローセンダールのカフェにはオリジナルのケーキや焼き菓子が並んでいて、彩りのきれいな野菜を載せたオープンサンドや、最近流行りのヴィーガン仕様のアップルケーキもあります。砂糖や乳製品を使わないヴィーガンケーキの材料は、デーツ、ココナツ、レーズン、カルダモン、オートミール、メイプルシロップ、りんごです。オーガニックティーやハーブティーと一緒にいただく味は格別で、さっぱりした甘さでいくらでも食べられそうです。

写真:ローセンダールガーデンの収穫祭

・・・・キッチンの見える収納・・・・

北欧の人々のご自宅を訪ねると、ほとんどの人はどの部屋も隠さず見せてくれます。部屋がきれいに片付いているのは、余計なものを持たないからでしょうか。お気に入りのものを必要な分だけ揃えていて、ものがあふれているという状態は珍しいように思います。ご自宅を訪ねる際、私はキッチンを見せてもらうのをいつも楽しみにしています。キッチンは、スウェーデンの人にとってはフィーカのお茶をいただく場所でもあり、気軽に入れてもらえる空間の1つです。キッチンをどのように片付けているのか、いつも興味津々に見させていただいています。食器類は棚にしまうよりも、見えるように収納している人が多いようです。どのような食器があるのかひと目でわかるので、見える収納は使い勝手がいいのかもしれません。見習いたいのは、色合いと食器のサイズを揃えていることです。赤い食器や赤いカップもありますが、その色が一箇所に集まっていることで、見た目がすっきりしています。食器の種類も、あれこれ買い集めるより、統一したシリーズを揃えているようです。食器というとつい目についたものを買ってしまいがちですが、収納を考えると、サイズやシリーズを揃える方がきれいに片付くようですね。

写真:棚がオレンジ色にペイントされた食器棚。白い食器が映えてみえる。

山本由香(デザインコンサルタント)

ライター:山本由香(デザインコンサルタント)

1998年からスウェーデンのストックホルムに暮らす。2005年に「北欧スウェーデンの幸せになるデザイン」の出版を機に、ストックホルムにてswedenstyle社を起業。執筆や日瑞企業のコーディネートをはじめ、スウェーデンデザイン、文化を日本にソーシャルメディア等を使い広く発信中。

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