mjuk

Column from Sweden

12ヶ月の美味しい話

第13回
春の野草 Brännässla(ブレンネスラ)

4月に入り雪解けが始まると、スウェーデンの野山は一気に活気づき、

硬い土を割って次々と植物が息を吹き返します。

この時期の若葉や新芽は山菜として楽しめますが、スウェーデンでは日本のように店頭で売っていることは滅多にありません。

岩ミツバ、つくし、 ワラビ、こごみ、ゼンマイ、イラクサ・・・

日本でもお馴染みのこんな山菜が、実はスウェーデンにもあります。

野草は昔、スウェーデンでも薬として利用されていましたが、今では一部の人しか採る人がいません。ただ、春になると必ず話題に上がるのが「Brännässla/

ブレンネスラ (和名:イラクサ)」という野草。雑草のようにどこにでも茂っていますが、人気の山菜です。「bränn(ブレン)」とは「焼ける」という意味で、その名のとおり、素手で触ると火傷したような傷みが生じます。

この傷みの原因は、葉っぱ一面に生えている目に見えない細かいトゲが刺さるからだそうです。

そのためこれを採る時には必ず手袋をし、一番上の若葉だけをそっと摘み採ります。

摘み採った若葉は素手で触らないよう気をつけて、塩をひとつまみ入れたお湯でさっと茹でてから使用します。 採りたてを塩水で洗い、水気を切って冷凍庫で保存すれば、1年中『春の野草」を楽しむ事もできます。 こうして下茹でや、冷凍するとトゲが刺さらなく素手で扱うことができます。

イラクサはスープにするのが一般的ですが、ナッツ類と一緒にペーストにしたり、他の野草と一緒に焼いたパイも人気です。また塩水で洗ってから日に干して乾燥させたものを粉にして保存することもあります。粉にしたブレンネスラはスムージーに入れたり、パンの生地に混ぜて焼きます。ビタミンCや鉄分も豊富でデトックス作用もあるそうですから、「雑草」ではなく、やっぱり「薬草」ですね!

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<スウェーデンで採れる山菜>

岩ミツバ=Kirskål(キッシュコール)

つくし=Åkerfräken(オーケルフレーケン) 

ワラビ、こごみ、ゼンマイの総称=ormbunk(オルムブンケ) 

イラクサ=Brännässla(ブレンネスラ)

行者ニンニク=Ramslök(ラムスローク)

=========レシピ=========

<材料>

・Kirskål/キッシュコール(岩ミツバ)

<作り方>

冷水に取ってしゃきっとさせ、ざるにあげてから使用します。天ぷら粉がなくても、小麦粉とベーキングパウダーと塩少々を混ぜれば、スウェーデンでも簡単に天ぷらが出来ます!
他の山菜と同じく、まだ葉っぱが開ききっていない若葉の部分だけを利用します。


写真:ストックホルム市のはずれにある森「Lille-Jarnsskogen/リッレヤーンスコーゲン」で見つけたこごみ。
ゼンマイやつくしも一緒に芽をだしていました。

見瀬理恵子(イラストレーター)

ライター:見瀬理恵子(イラストレーター)

大阪総合デザイナー学院ファッションデザイン科卒。ペーター佐藤、安西水丸、原田治、新谷雅弘氏に師事。デザイン事務所勤務を経て、フリーランス・イラストレーターとして仕事を始める。1995年ー2000年と2006年から7年間スウェーデンに在住し、娘二人の成人を期に2013年9月に帰国。

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